暴力に支配される中央アフリカ

中央アフリカ共和国は名前の通りアフリカ大陸のほぼ中央に位置する国であり、何らかの問題を抱える国家が多いアフリカ大陸でも崩壊国家として認知されている。

国家として機能していないため幽霊国家とも呼ばれているほどである。

 

海外安全ホームページでは退避勧告が出されていて、シリアなど全域に退避勧告

示す赤色に塗られている国は少ない。イラクやイランも真っ赤になっているが

日本のメディアで取り上げられているので、国の状況は何となくイメージできる。

 

しかしこの中央アフリカについては、テレビで名前を聞く機会があまりなく実情を

知ることは遥かに困難である。理由の一つにあまりにも残酷で放送禁止事項がある。

 

 もともとこの国ではダイヤモンドや金、ウランなどの鉱物資源をめぐった

キリスト教徒とイスラム教徒との対立があり国民の貧困率は高く、リアル北斗の拳

(無政府状態)に陥っているほど治安が悪い。首都のバンギでは虐殺が頻繁にあるらしい。

 

政治でも混乱状況であり過去に女性大統領サンバパンザが就任し、バンギでの式典で演説を行った直後におそろしい事件が発生した。

 

大統領が去った数分後に軍服を着たキリスト教徒の兵士がイスラム教徒の元戦闘員と

みられる男性に襲い掛かり、リンチ殺人を行ったのだ。

 

これら一部始終は式典取材をしていた海外メディアの前で起きたため、かつてないほど

の残酷さを世界に知らしめることとなった。近年、武装勢力が少年兵の開放に合意した

とあるが実現の目処は不透明である。果たして退避勧告が解除される日は来るのだろうか。